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空撮で関西の空が仕事場! 空colorの岩本です。

今回は、空撮映像ではなくリアルなお話を。

空colorでは、通常の依頼を受けて行う空撮以外に
素材撮りと称して、自ら色々な場所に赴き
美しい自然や日の出・夕日などを撮影に行っております。

そこではいつも愛機Inspire 1を使っていました。
お仕事の場合は、完全にInspire 1でした。

しかし、カメラ性能の差を調べたり
リアルタイム映像のタイムラグを調べたりしても
ほぼInspire 1とPhantom 3に差が無い事が分かったので
素材撮りから実戦投入する事にしました。

先日、高知県に遠征し四万十川で撮影した際には
かなりの頻度でPhantom 3を飛ばしました。
そうした色々な経験で良いところ・悪いところや
両機種の差などが分かってきたので
リアルなお話として綴っていきたいと思います。

Phantom 3のメリット・デメリット

M1 : 本体が軽く小さいので体が楽!

何だよそれ!って言わないで下さい。

実際、綺麗な自然を撮ろうと思ったら
撮影場所は結構過酷な状況になる事は多々あります。
車を停めてから30分以上も歩くとか
山道を相当登っていくとか。
私は、Phantom 3はリュックを使って運んでますので
両手もフリーで本当に楽なのです。

もちろん、バッテリーなどの部材も
Inspire 1と比較したら軽いので
トータルでかなりの差が出ます。

撮影に向けて体力温存は重要なテーマです。

M2 : バッテリーが保つ!

これも、当たり前じゃんって声が聞こえてきそうですが、
実戦だと非常にありがたいです。

Phantom 3のバッテリーは軽いうえに
最大23分のフライト時間です。

私は、安全対策として
常に実時間-5分で考えてますので
バッテリー1本18分のフライトが基本となります。
バッテリーは4本準備してますので
72分は撮影可能となります。

素材撮りはともかく、お仕事の場合は
アングルの確認やリハーサル、
NGでのリテイク、人や車の往来の対応などで
あっという間にバッテリーは消費されていきます。

そして、頻繁に入れ替えしなくても良いので
演者さんの気持ちを途切れさせたりする事も少なくなります。
これも凄く重要なポイントです。

M3 : 小回りがきく!

Inspire 1と比べると、体感半分以下な気持ちです。

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なので、狭いところを通したり
動きの早いものを追いかける場合などには重宝します。
最近は、人や乗り物を追尾するような撮影もあるので
小回りがきく事は、すごく助かります。

ただ、Inspire 1が大きくて小回りがきかないのか?と言うと
単純にそうとも言えないうえに
その大きさゆえに安定感が、かなり高くなります。
風があって、ゆっくりとフライトさせるような場合は、
文句無くInspire 1を選びます。

M4 : 本当にカメラ性能がInspire 1と同等!

これは実戦投入しても、印象変わりませんでした。

メーカー公称で同じですが、
実際全く同じユニットではないので
期待半分不安半分だったんですが
全く遜色ない映像でした。
夕日などの難しい状況でも
何の問題もありませんでした。

お値段半額でこれなら
そりゃ売れるはずだと!

M5 : 落下による被害が少ない!

私は空撮しながら常に、落ちる事を想定して飛ばしています。
矛盾してると思われるかもしれませんが
そう思って飛ばしていて、丁度良いと思っています。

Phantom 3は、安全機能もInspire 1と何の遜色もありません。
後発の分だけGPSなどは新しく良くなっています。
しかし、どんなに気をつけていても
落下やフライアウェイはゼロには出来ません。

もし、そんな状況になった時に
Inspire 1の半分の重さと
ボディーの作り的に確実に被害は少なく出来ると思われます。
何となくInspire 1は、当たりどころが悪かったら…と思わせます。

実際、金額的にも半額なので
その辺りも含めて被害が少ない事は
精神衛生上、とても楽なのです。

トータル:小さく軽く値段が半額だけど、カメラ性能は抜群!!
売れないわけないですね。
ホビーであれば、文句無く薦めます。

では、ここから厳しい意見も。

D1 : 小さく軽いがゆえの安定性の低さ!

これは、メリットと表裏一体ですので
なかなか難しい部分ですが、デメリットにもなってしまいます。

ジンバルの制御も良く出来ていて
多少の揺れは、ほぼ完全に殺してくれます。
少しの風であれば、止まっているような映像を叩き出してくれます。

しかし、風が出だすと
どうしても機体の大きいInspire 1との差が出始めます。
Inspire 1は、ドッシリとしていて、
モーターのパワーもあるので安定感はかなり違います。

多少の揺れなら何とか出来る部分もあるんですが
細かい揺れとしてジンバルに伝わると
コンニャク現象と言って、被写体がグニュっと歪んだりします。

D2 : プロペラが映り込む!

撮影で使用する場合は、私はプロペラガードは付けません。
プロペラガードは、完全に映り込んでしまいます。
その分、人が居ない状況などで安全に配慮します。

ただ、それとは別で
もう構造上仕方がないんですが
ある程度以上のスピードで前進させるとプロペラの回転が映り込みます。
機体の動作として、前進時は少し前に前傾姿勢で飛ぶので
それとの相乗効果なのです。

prop

写真の白線で囲ってる部分ですが、
こんな感じで映り込んでしまいます。
こうなると仕事として使うデータとしては
ほぼ使えないとなります。

D3 : プロペラでフリッカーが発生する!

このフリッカーは、蛍光灯などを撮影した時に
チラチラするタイプのものではありません。

これも構造上仕方ないんですが
逆光の場合にプロペラでは無く
プロペラの回転から発生するチラチラが映り込んでしまうのです。

flicker

白線で囲った中の
細い白線のうえに薄っすらと
黒い線があります。

こんな感じで、ずっとチラチラ回転している感じが
映り込んで邪魔をします。
これもデータとしては使えないとなります。

もちろん、この二種類の映り込みは
操作やシチュエーションの作り方で
対処が可能ですし、
フリッカーを低減させてくれるようなソフトもあります。
Inspire 1は、その辺りまで良く考えられており
プロ向けの機体と言うのを痛感します。

ただ、最近この辺りに対応出来そうな
パーツも色々と出てきているので
今後、試していきたいと思います。

それくらいPhantom 3は、メリットのある機種です。

以前、Phantom 2+GoProの時には
カメラ自体を前に出すプレート買って
映り込み対策をしていました。
これは効果絶大でした。
(もう、このパーツも出てるかもしれません。)

P2Photo

もちろん、重心的には前が重くなるんですが
その辺りは、Phantom自体が調整してくれます。
本当に良くできてます。

と言う事で、今回長々と書いてきましたが
結論として、
Phantom 3は、仕事のレベルで使うとなると
幾つか考えないといけない要素がある

と言う事になります。

ただ、その部分は撮り方や
パーツなどで十分に対応出来ますので
致命的と言うものではありません。

Phantomは最も売れている事もあって、
海外も視野に入れると
本当にたくさんの良いオプションやパーツが発売されます。
そこを楽しんでおられる方も多々いらっしゃいます。

私もそこに期待しつつ
状況に応じた使い分けで
少しでも高いクオリティの映像が撮れるように
精進していきたいと思っております。

それではまた、バイバイドローン!